良いコーチの評価

若いスタッフに話します。

私:「保護者さんが求める、良いコーチってなんだと思う?」
若手:「情熱があり、技術があり、一生懸命で云々」
私:「それもあるよ、でもね、たぶん一番は自分の子供にとって都合がいい人のことを良いコーチだと評価することが多いんだよ。」

私:「試合に使ってもらえる!かわいがってもらえる!特別扱いしてくれる!」
「でも、そんなことに気を使い始めると収拾がつかなくなる。また、そんな評価はちょっとしたことで手のひらを返したように変わってしまうんだよ。」
「だから、人から褒められても喜ばず、貶(けな)されても嘆かない。泰然自若(難しいことだけれど)一番大切なことだと思うよ。」

「そりゃ。褒められれば少しは偉くなったような気がする。逆に貶されれば傷つくけれど、それは相対的な評価で、君自身の本質は、褒められても偉くなってもいなければ、貶されて駄目になってもいないわけだよ。」

いつも人の期待ばかりに応えようといい人で有り続けると心が壊れることがあるんだよね。

昔、運動会で親からも周りからも一等賞を期待されていた選手が二着だったんだ。
彼は徒競走が終わったあとに、足を引きずって歩くんだよね。

「僕は足が痛くて二着でした」ってね。

たぶん、彼が悪いんじゃないんだよ。
彼はいつも期待に応えなければならない生き方をさせられてきたんだなあと思ったわけだよ。
「人から失望されたとしてもかまわない。」という勇気があると、随分と楽に生きられるような気がするね。

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